無資格・無経験からでも仕事を始めやすいのは、介護職の特徴です。しかしある程度の経験を積み、資格を取ると、多くの人がより良い待遇を求めて転職活動を始めます。その際、様々な要素を考慮しなければいけませんが、見過ごされがちなのが施設形態です。施設の種類によって働き方や給与が大きく変わるので、注意しておきましょう。
給与が最も高い施設形態は、特別養護老人ホームです。要介護者の中でも最も介護度の高い人たちを受け入れる施設です。そのため専門的な知識と十分な経験が無ければ働くことが難しく、当然給与も高くなります。昇給やボーナス制度も整っているところが多く、給与面では不足は無いでしょう。ただ、24時間稼働のため、夜勤や土日出勤が強いられるというデメリットはあります。
介護老人保健施設も給与の高い介護施設として有名です。職員の平均給料は31万円と、平均を大きく上回っています。手当やボーナスで平均給与を引き上げている印象です。しかし、介護老人保健施設には委員会の設置が義務付けられており、委員会に関わる作業に時間を費やすことが多くなるということが、人によってはデメリットでしょう。得られる知識や経験は大きいですが、オーバーワークになることもしばしばあります。
逆に、給与は高くなくてもいいから、プライベートを充実させたいという場合は、デイサービス施設がおすすめです。デイサービスは、要介護者を朝から夕方まで受け入れる施設です。夜間勤務もありませんし、施設によっては残業、早出、土日出勤もありません。その分給与は他の施設形態に比べて低い傾向にあります。